子どもたちの反応は、即表現である
あっという間に夏真っ盛りになりました。これから、7月のコンサートを少しずつご紹介していきたいと思います。
まずは、板橋区立新河岸幼稚園。
園児わずか30名弱の小さな幼稚園です。コンサートは初めてとのこと。実は昨年ご希望をいただいていましたが、実現できず、今年は心待ちにしてくださっていました。
2列に並んで椅子に座る子どもたちの後ろには、おかあさんたち。小さな弟さんや妹さんを膝に抱いている方もいらっしゃいました。
キラキラしたフルートや、大きなチェロが登場すると、子どもたちの目は釘付けに!おねえさんのドレスにも歓声があがりました。そして、いざ演奏が始まると、手を叩き始める子、笑い始める子、指揮者の真似をする子、それぞれの子どもたちの表情がみるみる変わります。
「子どもたちの反応は、即表現である」という古い幼児教育の本にあった言葉を思い出しました。
大人だと、音楽をじっと聴き終えてから、言葉を探しつつ気持ちを表現します。でも、子どもたちは反応即表現なのです。純粋なクラシックでも、笑い出す子どもが必ずいます。それが、その子の気持ちの表現。頭を振る子も、突然立ち上がる子も、表現しているのです。
生演奏は、演奏する側と聴く側のコミュニケーションです。子どもたちの反応は、音楽だけでなくアーティストたちが引き出しているのであり、その子どもたちの反応即表現が、さらに演奏される音楽を作っていることがわかります。
終了後は、園長先生から「なかなか長時間集中できない子どもたちですが、今日はどの子も集中力が切れることなく、楽しんで聴く姿が見られました」とのお言葉をいただきました。また、保護者の方からは「我が子が楽しんでいる姿を見られたことが嬉しかった」等の感想もありました。
アーティストだけではなく、子どもたちも「表現」できる大切な時間。それを実感することができました。
新河岸幼稚園の皆さん、ありがとうございました!
みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。
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