音楽だから届けられるもの

仮設住宅のコンサートのようす

こんにちは!インターンの田野倉です。
今回は被災地でのコンサートで、私なりに感じたことをお伝えしたいと思います。
私が被災地に行くのは2回目でしたが、 1回目は泥かきのボランティアで行ったので、音楽支援で訪れるのは初めてでした。

印象に残っている出来事は、仮設住宅の集会所でコンサートを行ったとき、
アンコールで「マイウェイ」を演奏したあと、 「どんな道に進むことになっても、がんばっていきます。」と、
女性の方が目を潤ませておっしゃっていたことです。

先行きのわからない不安の中で、音楽の力で決意を新たにして、
少しでも前向きになれるきっかけをつくることができたのではないかと思いました。

前向きな気持ちというのは、コンサートというイベントを楽しみに待つことによっても生まれるのではないかと、
現地の方の、「楽しみに待っていました。」という言葉を聞いても感じました。

また、「どんな支援をしてほしいですか。」という質問に対して、
「気にかけていてくれることがうれしい。」という、保育園の職員の方の言葉も印象に残っています。
継続的に支援を続けることが、気にかけているということを被災地の方に示すことができると思いました。

音楽支援は物質的な支援などとは違い、目に見えないものであり、 成果や重要性がわかりにくいものですが、
仮設住宅の集会所で、小さい子からお年寄りまでが集まって一緒に音楽を楽しんでいる光景を見て、
コンサートは、仮設住宅内での世代を超えたコミュニケーションの場をつくっていて、
この光景こそがコンサートの成果ではないかと感じました。

音楽を聴くことは、赤ちゃんからお年寄りまで誰にでもできることであって、
特にクラシックは、ポップスや演歌とは違って、世代を選びません。
なので、クラシックコンサートだからこそできるコミュニケーションの場づくりであり、
目に見える形の支援とは異なるものを、音楽だからこそ届けられると実感しました。

以上、インターンの田野倉からでした。

みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。

あなたのご寄付・ご支援によって、もっと多くの子どもに音楽が届きます

お問い合わせは

NPO法人みんなのことば
電話:03-3770-4266(平日10:00~18:00)

アイコンクリックしていただくと共有できます