「音楽を届ける」ことを通して

コンサートのようす

東日本大震災から2年が経ちました。

震災直後、2011年3月12日にアートマネージャーの横溝くんからの
「こういう時だからこそ、コンサートをやろう」という電話きっかけで、
翌月4月16日にチャリティーコンサートをおこないました。


当日の朝にも大きな余震があり電車が止まったりしましたが、
「なにか少しでも被災地の力になれば」との思いで200名以上の方にご来場いただきました。

東京にいる私たちでさえ、続く余震や原発の不安、テレビで見る東北の惨状に心を痛め、落ち着かない日々でした。
その中でコンサートに来てくださった方々が、終了後、次々に言葉にされた「音楽の力」。
“私たちに、できること”として、チャリティーコンサートを開いたものの、
音楽は生活に直結せず、どこかで無力感を感じかけていた私たちにとって、とても大きな勇気になりました。

「ぜひ、東北に届けてください」
このような声に背中を押されて、6月から今まで、定期的に東北へコンサートをお届けしています。

最初は、衣食住もままならない中で音楽は喜んでいただけるのだろうか、と思いました。
でも1人にでも喜んでいただければ、という思いで、1人1人の心へ届ける思いでコンサートをおこなってきました。

その結果、私たちは東北での活動を1回1回重ねる度に、「音楽の力」の確信を大きくして帰ってきています。

幼稚園や保育園の子どもたちに届けるコンサートでは、
子どもたちは爆発するように笑ったり、歌ったり、全身で音楽を楽しみます。
そんな子どもたちの姿を見て、震災以降、気丈に、笑顔で保育にあたっていた先生たちが、
涙を流す姿がたくさんありました。

仮設住宅では、初めての方同士が多いコミュニティでのコンサート。
最初は硬い表情ですが、コンサートが進むにつれて柔らかくなり、
最後は「本当に来て良かった!」「心がすーーーっとした!」と笑顔で戻られます。

“音楽は、必要とされている”
これが私たちの実感です。

そして今、「私たちに、できること」は、再度訪問すること。
小回りがきいて、仮設住宅や幼稚園など、生活の場所へ直接訪問できる私たちは、
一度だけではなくて、「また来てね」の声に応えることを大切にしています。

毎回の東北での活動、私たちは代表で行かせていただいています。
応援してくださる方々の
”東北の方達に東京に暮らす私たちの気持ちも伝えてきてください”
という思いと一緒に、音楽を届けてきたいと思っています。

いつも、ご支援いただき、本当にありがとうございます。

明日3月13日(水)~15日(金)は、宮城県名取市、福島県相馬市、福島市、伊達市に行ってまいります。
コンサートのようすはもちろん、現地の状況など、Facebookページで時々報告しますので、ご覧ください。

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みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。

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