こんにちは、アートマネージャーの横溝です!
先週はみんなのことばの被災地支援活動の一環で宮城・福島を訪問いたしました。
あの震災から早2年。今回の旅も新たな出会いあり、嬉しい再会あり。
復興に向けての事情は地域によって様々ではあるけれど、
現地の皆さんのパワーとひたむきな笑顔がとても印象的でした。
はじめて被災地・東北を訪れたのは2011年6月。
当時は震災からまだ3か月。
津波の凄惨な爪痕、散乱する瓦礫や寸断された道なき道を進む活動は
容易なものではありませんでした。
参加したアーティストたちも、目の前のショッキングな現実に心も体もこわばりました。
しかし、支援に訪れた私たち自身の怖れや緊張を忘れさせてくれたのも音楽だったのです。
最初のコンサートがはじまると、いつの間にか音楽に没頭し、
ただひたすら目の前のお客様に楽しんでいただくために夢中になっていました。
そして、コンサートが終わった移動の車内で、皆である決め事をしました。
『何かを与えようとするのはやめよう』
『自分たちが本当に心から‘楽しい‘と思える演奏をぶつけよう』
それから、アーティストたちの目つきが変わりました。
音楽は、癒しを提供するだけのものではないと私は考えます。
時には興奮し心臓は高鳴り、いてもたってもいられなくなるような強烈なパワーをもらうこともあります。
震災から間もない避難所に、ドレスやタキシードを身につけ
普段と変わらないパフォーマンスをする…これは正直とても勇気のいることでした。
しかし、衣装が瞬く間に汗だくになるような演奏が終わると
決まって熱い熱い拍手と大きな声援をいただきました。
『楽しかったよ!元気が出た!ありがとう!』
そう声をかけていただくたび、アーティストたちは成長し自信を得ていきました。
いま私たちが大切にしている演奏スタイルは、
東北のみなさんとの出会いの中で生まれていったのです。
『目の前のお客様に、楽しんでいただくにはどうしたらいいか』
どんな環境でも、どんな状況でも。目の前のあなたのために精一杯…
この活動の体験が、参加するアーティストたちを大きく成長させているのです。
みんなのことばは、プロの音楽家とともに、参加型クラシックプログラムを通して子どもの心を育てる活動をするNPO法人です。
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