スペシャルコンテンツ其の3:メッセージ

アート・マネージャー横溝 宏幸が語る「子どもと音楽家の未来」


みんなのことばでアーティストの育成やプロデュースに携わるアート・マネージャー横溝 宏幸が語る「子どもと音楽家の未来」。

新たな時代を担うアーティストたちへの熱きメッセージ!

 

アーティストにとって最高の教師は子どもたちである。

これは、私がこの団体のアートマネージャーとして数多くのアーティストを育成する中で感じた最も重要なキーワードである。

我々みんなのことばでは未就学児に本物の体験を届けるという社会的ミッションと、それを可能とするまったく新しいアーティストの在り方を模索するという2つの柱を活動の軸に据え、立ち上げからチャレンジを続けてきた。
私たちが「パフォーマンス」と呼び、実際の演奏現場で大切にしているいくつかのファクターがある。
具体的に挙げるならば【表情】【アイコンタクト】【ボディアクション】などであり、これらの要素全てが音楽の求める構造や流れ、和声の性格に一致したものでなければならない。

 

もしかしたら、皆さんの中でもこのような視覚的アプローチを先達の師や先輩方から咎められたり批判されたりした経験が多かれ少なかれあるのではないだろうか?
こういったパフォーマンス的要素は、我々が生きているクラシック音楽業界においてはいわば「タブー視」されてきたことであり、実際初めて我々の現場を目の当たりにしたアーティストが驚きと戸惑いを隠せない様を何度も目にしてきた。

だが私たちと活動を共にするほとんどすべてのアーティストが何度かの現場を経験するうちに自然とパフォーマンスの重要性に気づきはじめる。
そして自発的に、どんな視覚的なアプローチが効果的かを自身で探求するようになるのである。その変化の根底にあるものは何か?

 

(写真:リハーサルにてイメージを語る横溝)

子どもたちとの「心のキャッチボール」がアーティストを成長させる!

その答えは、冒頭に述べた「アーティストにとって最高の教師は子どもたちである」というキーワードに他ならない。
未就学期の子どもたちは、いま聴いている音楽が歴史的価値があり尊いものだという先入観もなければ、そもそも音楽にクラシック、ポップス、ロックやジャズなどとジャンル分けする意識を持っていない。
そんな彼らが評価の基準と定めるのは、「いま目の前にある音楽」であり、これが面白いかそうでないかによって人生をも変えてしまう可能性があるのである。

だからこそ、我々は古の音楽の伝道師として全身全霊でモーツァルトやベートーヴェンが楽譜に込めたイメージやメッセージを表現しなければならないのである。
そのためには、顔の表情や手足、息遣いまで使える表現は何でも使うのが我々の求めるスタイルであり、その投げたボールに瞬時に反応して様々な表情を投げ返してくる子どもたちとの「心のキャッチボール」が、アーティストを大きく成長させることになるのである。

 

横溝 宏幸(よこみぞ ひろゆき/チェロ、アートマネージャー)
東京音楽大学卒業。桐朋学園大学院大学修了。
これまでに、チェロを岩崎洸、堀了介、ドミトリー・フェイギンの各氏に師事。
ソロ、室内楽、オーケストラと多方面で活動。
2010年、子どもたちや求める人へ「届ける」コンサートに本当の芸術のありかたを感じ「NPOみんなのことば」の設立に参加、現在はチェロ奏者とアートマネージャーを兼務する。年間100件以上にも及ぶ幼稚園・保育園でのコンサートパフォーマンスに加え、総合プロデュースやアーティストの育成を行いながら、社会と芸術の新たな関わり方を追求し切り開いている。
近年ではヴァイオリンの巨匠イヴリー・ギトリス氏との共演、また倉本聡・脚本のテレビドラマ『風のガーデン』(CX)、『帰国』(TBS)でチェロ演奏及び中井貴一、小栗旬などへの演奏指導を担当し好評を博す。またライブアーティストとしても活動し、矢沢永吉、椎名林檎、さだまさし、AKB48など有名アーティストのストリングメンバーも務める。
2015年公開のドキュメンタリー映画『久高オデッセイ』では、作曲家・新実徳英氏書き下ろしソロ作品を全編にわたり担当し好評を博す。そのほか数多くのスタジオレコーディングや室内楽奏者としても活躍している。
また作曲から演奏、多重録音、ミックス、マスタリングまでの全ての作業を自宅スタジオでたった1人で行い創り上げた、クリエイターとして自身初となるアルバム『Works~横溝宏幸作品集~』を2018年3月リリース。

 

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