音楽の力!映画「陽のあたる教室」

こんにちは!インターンの田野倉です。
今週も、「音楽の力」を感じさせてくれる映画をお届けします。

今回は、1995年公開、スティーブン・ヘレク監督の「陽のあたる教室」をご紹介します。

リチャード・ドレイファス演じる主人公ホランドは、作曲家を目指していますが、 収入を得るため、高校で音楽教師をはじめます。はじめのころは、教師という仕事を嫌々していたのですが、 生徒たちと交流していく中で、教える喜びを見つけていきます。

30年間の教師人生最後の日、それまでの教え子たちがサプライズで学校に集まり、 ホランドが作曲した交響曲を演奏します。
教え子の中には、州知事になった女性がいましたが、 学生時代、彼女はコンプレックスを抱える女の子でした。 何か1つでも自信を持てるものがほしいと、クラリネットを熱心に練習しますが、 いくら練習しても上達せず、途中で諦めようとしてしまいます。 しかし、ホランドは彼女を励まし、「ハートで演奏するんだ」と根気強く教え続けます。 やがて、彼女は演奏会で堂々と演奏できるまでになりました。

30年経ってホランドの前に現れた彼女は、自信に満ちあふれた表情をしていました。
クラリネットの練習は、演奏を上達させただけではなく、彼女の人生を変えたのでした。

印象的だったのは、ホランドが彼の息子のためにコンサートを開いた場面です。
ホランドの息子は生まれつき耳が聞こえず、 その事実から逃れるように、ホランドは仕事に没頭していました。 そのため、2人の心はすれ違うようになっていきます。 そこで、ホランドは息子を含めた聴覚障害者の人々のためにコンサートを行います。 ホランドは体全体で音楽を感じられるように配慮し、 彼の息子は体全体で、ホランドの気持ちを受け取り、 このコンサートをきっかけに2人の仲は良好になります。 耳が聞こえなくても、音楽を楽しむことはできるのですね。

ホランドは結局、憧れていた作曲を仕事にすることはできませんでした。
しかし、1人の音楽教師の30年間を描いたこの映画は、 1つ1つの何気ない出来事がドラマなのだと気づかせてくれます。
この映画を見て、皆さんも日常の小さなドラマを見つけてみて下さい。

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