クラシック界の○○

楽譜にメガネマーク

こんにちは!アートマネージャーの横溝です。
今年のお花見はどこがいいかなぁ。 ・・などと思っている間に、桜の葉も青く色付き始めた今日この頃。
今年の春は、煙霧やらナンチャラやらと共に嵐のごとく過ぎ去ろうとしている。
横溝、お花見してません(泣)

皆様はお花見、しましたか? 花より団子ですか。いいですねいいですね。
桜を見ながらクラシック音楽なんていかがでしょうか?

さて、今日は少し毛色を変えていきたいと思います。
名付けて『クラシック業界用語あるある』。
芸能界なんかにもありますよね、業界用語。実はクラシック業界にもあるんです。
我々クラシックのミュージシャンにしか伝わらない『業界用語』。
今回はそのホンの一部を少しだけちょこっとお見せしましょう。
コレを読めばあなたも業界人?!

  • さらう
    誘拐?!ではありません。
    これは『練習』するという意味。
    我々クラシック音楽家が当たり前のように使っていながら、
    実は一般的に通じていない言葉の代表ではないでしょうか。
    学生時代、よく「今日何時間さらったー??」「おう、おれは4時間さらった」「勝ったぜ!俺は5時間だ」なんて不毛な競い合いをしたものです。
    また『さらう』の派生語で、門下での発表会や試演会は『おさらい会』なんて呼ばれたりもします。
  • コンマス
    これは割とメジャーかもしれませんが
    紺色の鱒…ではありません。
    オーケストラ、ヴァイオリンパートの先頭に座っているアンサンブルのまとめ役『コンサートマスター』の略です。
    女性がこのポジションをつとめる場合は『コンサートミストレス』を略して『コンミス』と呼びます。
    ちなみに、オーケストラを低音から支える『コンバス』(コントラバスの略)と似ていますが意味も使われ方もまったく違います。
  • メガネのマーク
    オーケストラや室内楽の楽譜にはよく、鉛筆書きでメガネのイラストが書いてあることがあります。
    これは『指揮者を注意して見よ!』という意味で使われるマークです。
    アンサンブルが難しい箇所や、視覚的にタイミングをそろえる必要がある場面で使われることが多いです。メガネを掛けて見るくらい注意深く見てアンサンブルしなさい、という意味で「メガネ」が使われるようになったそうですが、そもそも誰が始めたかはわかりません。
  • ザッツ
    これは『アインザッツ』という、アンサンブルで音を出す瞬間を皆であわせるための動作の略称。
    たいていグループのリーダー格か、その瞬間に核となっている楽器の奏者が『サンハイッ』といった具合に呼吸やアクションで合図を出します。
    「おまえのザッツが下手だから揃わなかった~」なんて言われちゃわないように、
    いつも愛と勇気と知性を持って時には大胆に合図を出しましょう。
  • その他
    クラシックの作品は、ベートーヴェン作曲『交響曲第7番』のように
    非常に長く舌を噛みそうになるものが多いため『べト7』などと略されることが多いです。
    他にも、
    『チャイコン』→チャイコフスキー作曲『ピアノ協奏曲(ピアノコンチェルト)』
    『ロミジュリ』→『ロミオとジュリエット』
    『ハルサイ』→ストラヴィンスキー作曲『春の祭典』 などがあります。

…ちなみに余談ですが、 僕の先輩チェリストが学生時代、
師事していたロシア人の教授にドヴォルジャーク作曲のチェロ協奏曲(チェロコンチェルト)のことを
『ドヴォコン!ドヴォコン!』と大真面目に説明し『???』な反応をされたことがあります。
業界用語、外国人には通じません!ご注意を!

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